2014年3月17日月曜日

安倍晋三の「思想教育」:沖縄・竹富町に見る政府の思想押し付け

沖縄県竹富町が、中学公民の教科書採択を巡り、国と地方自治の狭間で揺れています。
この問題を良く調べると、安倍内閣が進めている思想教育との密接な繋がりがありました。

安倍政権 沖縄に強圧 竹富町教科書「是正要求」
2014年3月16日 東京新聞 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014031602000113.html
中学公民教科書の採択をめぐり、地区協議会が選んだ保守色の強い育鵬社版を拒否する沖縄県竹富町教育委員会に、下村博文文部科学相が是正要求を突きつけた。地区内での同一教科書の採択を義務づけた法律に違反するとの判断だが、戦時中の惨事が伝わる町は、今後も独自に東京書籍版を使う構えだ。対立は先鋭化 し打開策は見えない。
「文科省 沖縄・竹富町教委に鵬社版教科書迫る」
2013年4月6日(土) 新聞赤旗
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-04-06/2013040614_01_1.html
  改憲に子どもたちを誘導する育鵬社版中学公民教科書を拒否して東京書籍版を使用している沖縄県竹富町の教育委員会に対して、文部科学省は4日まで に、「極めて遺憾で看過しがたい」として、「違法状態」の解消策などについて報告を求める文書を送付しました。事実上、育鵬社版の使用を押しつけるもので す。県教委にも、同町教委を引き続き指導するよう文書で求めました。  この問題では義家弘介政務官が3月、同町と県の教育委員会を訪れ、東京書籍版の使用は「違法」だとし、八重山採択地区協議会(石垣市・竹富町・与 那国町)の「答申」通り育鵬社版を採択するよう口頭で指導しました。しかし、竹富町側は拒否しています。町教委への文書指導は初めてです。
 1日付で就任した諸見里明県教育長は4日、記者会見し「県としては、あくまでも中立の立場で業務を遂行する」と強調。石垣市、与那国町とも、地区内の教科書一本化に向け引き続き協議するとしました。
 竹富町教委は昨年度、東京書籍版を採択し、有志の寄付金で購入、生徒に配布しました。担当者は「今年度も昨年度の流れに沿って、準備を進めている」と話しています。
それぞれ、東京新聞と新聞赤旗の記事です。

中学の公民の授業は、中学3年に行われ、次のような内容で現代社会の基礎を学びます。

現代社会と私たちの生活

現代の民主政治

人間の尊重と日本国憲法の基本的原則

民主政治と政治参加

国民生活と経済

私たちの生活と経済

国民生活と福祉

国際社会の中の日本

内容を見れば分かるように、日本社会の一員となるために特に必要な知識が詰まっている。入試に出ないので力を入れて授業が行われないのでしょうが、誠に惜しい内容です。

ここで、竹富町が採用としている教科書は「東京書籍版」で、全国的にも一般的です。


この票は、下記リンクのHPの資料です。
 

義家ひろゆき
https://www.yoshiie-hiroyuki.com/pdf/compare.pdf
彼は自民党の参議院議員で、 “ヤンキー先生”義家弘介としてTVなどで有名だった人物です。
彼の政策には「日本の誇り」を取り戻す。と言う項目があります。
 3年数か月続いた民主党政権によって大きく損なわれた日米の信頼関係を早期に修復し、より強固なものにします。また、日本の領土、美しい海、そして主権、国益は断固として守るため、防衛および、憲法改正の議論を積極的に行っていきます。有事の際、責任を持って国民を守る、という当たり前の国、当たり前の日本を取り戻します

彼は『創世「日本」』事務局次長を務めています。
第二次安倍内閣では、2013年 9月30日迄 文部科学大臣政務官に就任していました。
彼には、過去にこんなエピソードがあります。

教科書採択を巡り義家政務官が“恫喝”――竹富町に是正措置する構え
週刊金曜日 2013年4月5日
http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=31272011年8月、石垣、竹富、与那国の三市町で構成する八重山地区採択協議会で新しい教科書をつくる会系の育鵬社版公民教科書が答申されたが、その後、答申に基づいて石垣、与那国の両教委は「育鵬社」を採択したが、竹富町教委は「育鵬社」を拒否。「東京書籍」を採用した。週刊金曜日は、この時義家がつくる会系の教科書の採用を竹富町に強要しようとしたと報じた。


教科書検定に通り、全国的にも採用されて特に問題のないはずの「東京書籍版中学公民教科書」の採用に関して、下村博文文部科学相が是正要求を突きつけたり、義家ひろゆき文部科学大臣政務官が恫喝してまで採用を迫る「育鵬社版中学公民教科書」とは、一体どんな物でしょうか?

上記pdfの「自由民主党 政務調査会 文部科学部会」の資料に依ると、「扶桑社」に分類されている、非常に少数派の教科書です。
元々、「新しい歴史教科書をつくる会」で作っていた物が、内部分裂で分かれ、
教科書改善の会」として作った物です。
「新しい歴史教科書をつくる会版」は「自由社から出版される事になり、
「教科書改善の会版」は「育鵬社から出版されました。 育鵬社は教科書に付いているマークから分かるように「フジサンケイグループの出版社」です。

「自由民主党 政務調査会 文部科学部会」の資料が、特に一般的な「東京書籍版」と、発行部数の少ない「自由者版」と「育鵬社版」を比較している事には意図的な物があるようです。
自由民主党が出している「新教育基本法が示す愛国心、道徳心を育む教科書を子供達へ」と言う資料では、中学教科書7社の比較調査を行っています。
http://www.yoshiie-hiroyuki.com/pdf/textbook.pdf
この「新教育基本法」は、第一次安倍内閣の元で与党(自民党・公明党)単独で採決されています。(Wikiより)
資料の内容は、自由民主党と言う政党の発行にも関わらず、将に「育鵬社」と「自由社」の教科書のセールス資料です。これが、全国の教育委員会に回ったのでしょうか?

「つくる会」系の育鵬社、シェア拡大 文科省発表 2011年11月2日1時10分 朝日新聞http://d.hatena.ne.jp/popo888/20111101/p9
文部科学省は1日、来年度から国公私立の中学校で使われる教科書の需要数を公表した。前回2010年度分の採択時に比べ、「新しい歴史教科書をつくる会」の元会長らが執筆の育鵬社がシェアを伸ばした。
育鵬社(前回は扶桑社)は歴史4万7812冊(占有率3.7%)、公民4万8569冊(同4%)。それぞれ前回の6.6倍、11.6倍になり、順位は前回 はともに最下位だったのが今回は7社中5位に上がった。同会系の自由社は歴史830冊、公民654冊で、占有率0.1%にとどまった。
このように、大きくシェアを伸ばしています。

これらの育鵬社や自由社の教科書の危険性については、内容の危険性を指摘する団体やブログがあります。

つくる会「新しい公民教科書」(育鵬社)を斬る!
http://homepage3.nifty.com/unique-chime/tukurukai.htm
(全般的に)
①公民の教科書こそ危険である。国家権力を優位に立たせた記述内容
 かねてからつくる会の教科書は問題視されてきたが、それはまた世間の注目を集める結果となったと思う。批判的な視点としてメジャーなのは言うまでもなく、戦争を美化する内容の歴史教科書である。
 それゆえ歴史教科書はかねてからつくる会の偏った教科書という批判がなされてきた。しかし公民教科書についてはあまり世間の議論の俎上にはのってこなかったように思える。
 ところが実は公民の教科書にこそ数多くの危険が潜んでいるのである。歴史は過去を振り返る面が多い反面、公民ではこれからどうすべきかという視点が多いという特徴から、いわゆる憲法改悪や軍国主義回帰など、国家権力の優位化をねらう記述が多く見られているのである。
②「~すべき」的な文章が多い。
 この教科書を全般的に読んで思ったことは、「これからは○○することが求められる」や「○○することが必要」などといった、子どもたちの思想に具 体的に介入する文章が目立った点である。現代社会の諸問題や事実を知ることは大切だが、その上で思想・信条まで一方的に介入しようとする記述は異常であ る。
③採択されるよう、苦し紛れ(と思われる)客観性を保つ文言も入れられているが、全般的には特定の思想にかなり偏った内容である

緊急アピー ル:育鵬社版・自由社版教科書は子どもたちに渡せない
2011年7月歴史学研究会
http://rekiken.jp/appeals/appeal20110719.html
育鵬社版・自由社版の双方に、重大な問題点があるのを見過ごすことはできません。両社版とも本年の検定に合格しましたが、付けられた 検定意見の数がきわだって多いのが注目されます。育鵬社版が150件に自由社版が237件と、歴史教科書全体での平均件数116をいずれも上回っていま す。さらに両社とも、誤記などの理由で多数の訂正申請を文部科学省におこなっており、さらにこの訂正以後もなお史実誤認や間違いが多く残ってしまうという 有りさまです。そもそも歴史研究の成果を教科書叙述に反映する姿勢があるのかさえ、疑問です。

また、change.orgにて、下村博文 文部科学大臣の是正要求を撤回する署名が行われています。

宛先:下村博文 文部科学大臣 殿 竹富町教育委員会の中学公民教科書採択方針に対して発した是正要求を撤回することを求めます。
発信者 沖縄県竹富町教科書是正要求撤回連絡会

教育は国の要であり、次代の政治を担う若者を育てるためのものです。
安倍政権の偏った愛国教育のツケは、次代の若者が育った時に日本の民主主義の危機として必ず現れます。

まず、沖縄県竹富町の危機を救い、「日本を戦争の出来る国にする」安倍晋三総理の野望を打ち砕きましょう!