2012年3月20日火曜日

震災とメディアと洗脳。広域瓦礫処理と広告にみる札束作戦。

政府の瓦礫処理に対する無茶な行動は、ヒートアップするばかりです。
本当に、行政も政府も与野党も「広域瓦礫処理に身命をかけている」としか見えません。

広域瓦礫処理は、被災地での瓦礫処理が進まなかった時のための手段の選択肢の一つでしかなく、その瓦礫処理も被災地の復興のための1ステップでしかありません。
それを、「広域瓦礫処理が被災地の復興の全てだ!」とする風潮に眉をしかめているのは私だけではないでしょうし、なにより被災地の方が一番戸惑っていると思います。

結果として、行政と地域住民の対立は被災地と全国各地との対立に転化されてしまい、日本国民全体を不幸にしてしまいます。

前回のエントリー【震災と瓦礫と広域処理。その隠されていた事実】には大きな反響を頂きました。なかでも、こちらのお返事には有り難く思いました。

(引用開始)
匿名Mar 11, 2012 10:31 PMさん。あなたも現地を見ていないで言ってますよね?
現地はすでに片付いていますよ。
海側に積み上げられているのです。
がれき処理が復興を遅らせてるわけではないです。
復興のマスタープランが政府から出されてないのです。現地をどういう形で街作りをするのか?これがない。
がれき処理ばかりで、何も出てこないのですよ。

そもそも、がれき処理の広域処理というのは20%ですよ。がれき処理が復興を遅らせてるというのなら、100%やらなければならないはずですね。
実際には、海側に積み上げてるのだからがれき焼却など現地の判断に任せれば、雇用も生まれるのですよ。3800億円ですから、38万人に一人100万円が行くのです。
1.復興のためには街作りプランが必要。
2.がれき処理は、雇用を産むための応援に現地に行けばいい。
各地に焼却炉が余っているのだから分解して、現地へ運べばいいのです。

ボランティアが無償で片付けたがれきに、自治体が、3800億円の利権に群がるのですか?
(引用終わり)

現地の復興のマスタープランについては、被災地の復興の一番重要な問題ですので、エントリーを改めて書こうと思います。

こう言う意見が広がって来たからか、広域瓦礫処理の理由として、現地の人にとって瓦礫が見える事は心のケアに良くないと言う浪花節戦略も使われて来ています。
しかし、瓦礫を受け入れる地方自治体に反対する人の心のケアは、Noisy Minorityとして、無視するどころか被災地の事を考えないエゴイスティックな人達とネガティブキャンペーンをしています。
全くのダブルスタンダードです。


更なる瓦礫広域処理に対する広報予算

前回取り上げた見開きカラーの新聞広告や、広域瓦礫処理のためのwebサイトに多くの国家予算が使われている事は書きましたが、環境省は広域瓦礫処理の広告に更なる税金をつぎ込むようです。

環境省>お知らせ>調達情報>企画競争公示一覧(請負業務)より
平成24年度東日本大震災に係る災害廃棄物の広域処理に関する広報業務 平成24年3月5日 掲示
http://www.env.go.jp/kanbo/chotatsu/kikaku1/h240305c.html
「平成24年度東日本大震災に係る災害廃棄物の広域処理に関する広報業務に係る企画書募集要領」に基づき、提出された企画書等について審査を行い、契約候補者として1者を選定する。
企画競争説明書より抜粋すると…
2 業務内容
  本業務の内容は、別添「平成24年度東日本大震災に係る災害廃棄物の広域処理に関する広報業務に係る業務の概要及び企画書作成事項」のとおりとする。

3 予算額
  業務の予算総額は、1,500,000千円(消費税及び地方消費税額を含む。)以内とする。

企画書審査委員会の構成
 委員長   環境省大臣官房政策評価広報課長
 委員      NPO 法人持続可能な社会をつくる元気ネット理事長
             地方公共団体
             環境省大臣官房政策評価広報課広報室室長
             環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部企画課長

2 業務の実施方法
2.1 メディアを使用した広報に係る事項
・提案された媒体が適切であること。

平成24年度東日本大震災に係る災害廃棄物の広域処理に関する広報業務の概要及び企画書作成事項
仕様書(骨子)
2 企画競争方式を適用する理由
平成 23 年3月 11 日の東日本大震災により岩手県、宮城県で発生した膨大な災害廃棄物の広域処理を推進することが課題となっており、広域処理の必要性及び緊急性について、広く国民の理解を得ることが不可欠である。
このため、災害廃棄物の広域処理に係る各種基準等の策定状況や国民の意識動向などを踏まえ、どのような情報提供を行うことが最も有効であるかを様々な観点から調査し、それらを総合的に検討して戦略的に普及・啓発業務を実施することを目的とする。

と言うわけで、広域処理を推進する事を目的に更に15億円が注ぎ込まれます。
課題が「膨大な災害廃棄物の広域処理を推進すること」であり、被災地の復興をする事より優先するようです。
また、「提案された媒体が適切であること」が必要ですから、媒体として採用される為に、メディアは常日頃の言動が勘案される事でしょう。
新聞・TVは、この広告を取る為には普段から報道内容に気をつけるように、「広告局」の様な所から通達が出たりするのかも知れません。


そして、これと全く同じ事がもう一つ行われています。

平成24年度東日本大震災に係る除染等に関する広報業務 平成24年3月5日 掲示
http://www.env.go.jp/kanbo/chotatsu/kikaku1/h240305c.html
「平成24年度東日本大震災に係る除染等に関する広報業務に係る企画書募集要領」に基づき、提出された企画書等について審査を行い、契約候補者として1者を選定する。


企画競争説明書より抜粋すると…
2 業務内容
 本業務の内容は、別添「平成24年度東日本大震災に係る除染等に関する広報業務に係る業務の概要及び企画書作成事項」のとおりとする。
3 予算額
  業務の予算総額は、1,500,000千円(消費税及び地方消費税額を含む。)以内とする。


企画書審査委員会の構成
 委員長     環境省大臣官房政策評価広報課長
 委員        NPO 法人持続可能な社会をつくる元気ネット理事長
               福島県生活環境部除染対策課
               環境省水・大気環境局総務課長
               環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部企画課長

2 業務の実施方法
2.1【除染】メディアを使用した広報に係る事項
・提案された媒体が適切であること。

これも、15億円もの税金が全く同様に使われます。
お役所仕事なので、変更が必要な箇所以外は殆ど同じ書類です。


この2件で、合計30億円もの税金が単なる広告に使われる事になります。
全く、盛大な無駄遣いとしか言いようがありません。


企画審査人事に垣間見える、環境省と政治家の繋がり

ここで、どちらの事業も審査委員筆頭に「NPO 法人持続可能な社会をつくる元気ネット理事長」が入っている事が、奇異に感じられます。
初めて聞く団体名です。HPはこちらhttp://www.genki-net.jp/です。
環境省資源エネルギー庁(放射性廃棄物ワークショップ 共に語ろう 電気のごみ)にリンクがありそれに関係するような活動をしていますが、15億円もの事業を審査する程の団体にはとても見えません。
また、審査委員としては、この団体の理事長個人が指定されているのです。
理事長は崎田 裕子氏。この人がなぜ環境省の広報企画事業の選定委員に選ばれたのでしょうか?

彼女のTwitterアカウント@yukosakitaがありました。
唯一フォローしているアカウントがこれです。
環境ビジネスウィメン@ebwomen
2004年、当時の小池百合子環境大臣が、環境ビジネスを起業又は企業の中で担当するビジネスウーマンを集め、環境政策提言を求める懇談会を開催。その後、歴代環境大臣に受継がれ現在、メンバーは40人。自主活動を通じて、環境を良くすることで経済を発展させ、経済の活性化が環境を改善する「環境と経済の好循環」の実現を目指しています。
東京都 · http://www.herb.or.jp/


環境省と崎田 裕子氏の繋がりが見えて来ました。
崎田 裕子氏は、環境ビジネスウィメンの創立時からのメンバーなのです。
環境ビジネスウィメンは現在も社団法人として存在しており、顧問をなんと自由民主党小池百合子議員がつとめています。

2012年3月1日木曜日には崎田 裕子氏と小池百合子議員が同席した放送が
環境ビジネスウィメン.TV 第40回『ゲストに小池百合子顧問を迎えて』
として、環境ビジネスウィメンのサイトでUSTREAMを使い放送されています。(録画放送を観る事が出来ます)
お二人は、非常に仲が良い事が伺われる放送です。
10:00 頃、「環境省は今は予算が異常にあるけれど…」
25:00 頃から登場。
50:00 くらいから廃棄物処理関係の話に触れています。

この自民党の小池百合子議員は、第5代から第7代迄の環境大臣なのです。

第1次小泉内閣 2003年9月22日 - 2003年11月19日
第2次小泉内閣 2003年11月19日 -2005年9月21日 (環境ビジネスウィメン開催)
第3次小泉内閣 2005年9月21日 -2006年9月26日

その後、女性で初めての、防衛大臣や自由民主党の党三役である総務会長を歴任した大物議員です。

これは偶然の事でしょうか?
野党である自由民主党と官僚機構は、今でもがっちりと繋がっているのです。

現在、日本の財政は非常に苦しい物になっています。
そんな状態でも、この様な無駄な予算がまかり通るのです。
環境省が、これほど金回りがよく資金が豊富で、次から次にキャンペーンを打てる理由が理解出来そうです。